- 「XaaS」とは?
- XaaSにより仕事や生活はどのように変化したのか
- XaaSにはどんな種類があるの?
- AaaS(Analytcs as a Service)
- BaaS (Banking as a Service)
- CaaS(Container as a Service)
- DaaS(Desktop as a Service)
- EaaS(Energy as a Service)
- FaaS(Function as a Service)
- GaaS(Government as a Service)
- IaaS(Infrastructure as a Service)
- LaaS(Logistics as a Service)
- MaaS(Mobility as a Service)
- NaaS(Network as a Service)
- PaaS(Platform as a Service)
- RaaS(Retail as a Service)
- SaaS(Software as a Service)
- TaaS(Tabaco as a Service)
- WaaS(Windows as a Service)
- ZaaS(残業 as a Service)
- サービスとしてのXaaS
- まとめ
「XaaS」とは?
他の記事でも紹介してきたLaaS(Logistics as a Service)やMaaS(Mobility as a Service)ですがこれらのような「〇〇 as a Service」などは総称してXaaS(X as a Service)と呼ばれています。
XaaSとはどのような意味を持つ単語なのでしょうか。
Weblio辞書によると、
XaaSとは、情報処理に用いられる何らかのコンピューティング資源を、あるいはそうした資源のすべてを、インターネットを通じたサービスとして提供することである。または、そうしたサービスの総称である。
とあります。
業務や業界におけるクラウド化や、IT化、IoT化によって業務の効率化や大規模な改善を行う場合に使用されることが多いです。
XaaSのXの部分には、それぞれ提供されるサービスやシステムの頭文字を使用することが一般的です。
現在では、XaaSを使用したサービスやビジョンは多く利用されており、業界全体でしようするもの、各企業がサービスのプロモーションやイメージ付けのために使用するもの、国や行政が新しく起こすプロジェクトにもXaaSは使用されています。
具体例を挙げると、業界全体として使われる「MaaS(Mobility as a Service)」や「LaaS(Logistics as a Service)」、「SaaS(Software as a Service)」や、NTTが展開している「OaaS(Operation as a Service)」、Microsoftが展開している「WaaS(Windows as a Service)」のような、企業が提供するサービスにもXaaSは利用されています。
XaaSにより仕事や生活はどのように変化したのか
近年急速に発展してきたクラウドサービスやITサービスなどのXaaSですが、XaaSの発展により私たちの生活はどのように変化したのでしょうか。具体例を見てみましょう。
テレビ会議やWeb会議によるコミュニケーションの変化
コロナウイルスの影響で人と人とのコミュニケーションの様式は以前より大きく変化しました。
テレビ会議やWeb会議によるWebサービスは「CaaS(Communication as a Service)」に当たります。
テレビ会議やWeb会議へのコミュニケーションが一般的になり、コロナウイルスへの対策になっただけではなく、面談に向かう移動時間の削減や、出社の時間の削減にもなり、業務や時間の効率化にも大きく貢献しています。
アプリケーションの利用による移動の変化
「MaaS(Mobility as a Service)」の発展により、移動の様式は変化をしました。
MaaSが発展する前は、電車の移動の際には、定期券を購入するか都度チケットを購入していました。
現在はアプリケーションの発達やクラウド化が進み、異なる鉄道会社でも1つのアプリで移動することができ、必要に応じて鉄道以外の移動サービスも利用することができます。
アプリケーションのシームレス化によるデータ、サービスの管理
アプリケーションのクラウド化が進み、メールやデータの管理をスマートフォンやPCで行うことは少なくなりました。
データの管理だけではなく、ユーザーの設定などもクラウド上に保存することができるため、どの端末でもインターネットへの接続があれば、どこからでもデータの管理を行うことができるようになりました。
このシステムは、個人だけではなく他のユーザーとも共有することができるため、企業や取引先とも同じプロジェクトを共有、編集ができ、離れた場所でも同じ仕事を行うことができます
。
XaaSにはどんな種類があるの?
IT化やクラウドなどを介したIoTを利用した業務の効率化や、ソフトウェアのシームレス化によるシステムに使われることの多い「XaaS」ですが、どのような種類があり、それぞれどのような役割を持っているのでしょうか。
現在使用されているXaaSの一覧をまとめました。
AaaS(Analytcs as a Service)
Analytics as a Serviceは、クラウド上やインターネット上にあるデータを統計、分析などを行うサービスのことを指します。
BaaS (Banking as a Service)
Banking as a Serviceは、銀行が展開するサービスで、アプリケーション上で預金、送金、為替などが主な対象になります。
送金や預金をする際に、わざわざ銀行に出向くことなくアプリで完結できるサービスを指し、買い物などでアプリを使用して口座から引き落とす機能などもBaaSに当たります。
CaaS(Container as a Service)
Container as a Serviceは、アメリカのDocker社が提供しているサービスの総称です。
DaaS(Desktop as a Service)
Desktop as a Serviceは、どの端末を利用していても同じデスクトップを使用しているように利用できるサービスです。
仮想デスクトップとも呼ばれており、テレワークや外出などで多くの端末で業務を行いたい場合などで利用されます。
EaaS(Energy as a Service)
Energy as a Serviceは、東京ガスが2030年までに達成するという目標で、エネルギーをサービスとして提供するということを挙げています。
FaaS(Function as a Service)
Functions as a Serviceは、サーバーレスでアプリケーションを開発できるサービスです。
インターネットを通して開発をすることができるため、サーバーを使わずにアプリケーションやプログラムの開発を行うことができるサービスです。
GaaS(Government as a Service)
Government as a Serviceは、ソフトウェアとサービスがクラウド上にあり、行政などのサービスを提供するバーチャルな政府のことです。
マイナンバーを使用してコンビニで住民票を受け取るサービスなどもGaaSの一例です。
IaaS(Infrastructure as a Service)
Infrastructure as a Serviceは、インターネット経由でサーバーやネットワーク、ハードウェアを提供するサービスです。
LaaS(Logistics as a Service)
Logistics as a Serviceは、国土交通省が2019年に発表した物流の進化のビジョンです。
物流が抱えている課題を解決するために発表され、これからの物流を大きく変える期待をされています。
LaaSに関しては別の記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。
「物流革命を起こすLaaS(ラース)とは?目標と具体例を紹介」
MaaS(Mobility as a Service)
Mobility as a Serviceは人の移動に関するサービスです。
MaaSは人の移動における経路の検索・予約・決済を1つに結合して移動に必要なものを一括するサービスのことです。
MaaSに関しては別の記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。
「世界と日本の「MaaS」を徹底解説!人の移動に革命をおこすサービス」
NaaS(Network as a Service)
Network as a Serviceは、仮想のネットワーク技術を使用して、ネットワーク環境をクラウド上で構築できるサービスです。
仮想のネットワーク技術を使うことで、インターネット環境がなくても、NaaSを利用しているシステムにアクセスすることができます。
PaaS(Platform as a Service)
Platform as a Serviceは、アプリソフトを動かすために必要なデーターベースやプログラムを実行できる環境などが提供されているサービスのことを言います。
PaaSを使用することで、コストを抑えながらアプリケーション開発を進めることができます。
Google Apps EngineやMicrosoft AzureなどのサービスがPaaSとして挙げられます。
RaaS(Retail as a Service)
Retail as a ServiceはRetail(小売り)に関するサービスのことを言います。
現在コンビニにある無人レジや、無人店舗として注目されている「Amazon Go」などの小売りに関する自動化やシステムがRaaSに当たります。
これらの小売りに関するサービスは、企業向けに行われており、新たな市場として注目されてからRaaSという言葉が使われるようになりました。
SaaS(Software as a Service)
Software as a Serviceはこれまでパッケージや製品として提供されていたアプリケーションやソフトウェアを、インターネット経由で提供、利用することをいいます。
データをクラウド上に保存したり、スマホやパソコンなどのあらゆる端末での使用が可能であり、社内やチームで簡単に共有や編集ができるサービスです。
Microsoft office 365やGoogle Workspaceが代表例として挙げられます。
TaaS(Tabaco as a Service)
Tabaco as a ServiceはXaaSをモジったもので、非喫煙者が飲み会などで喫煙者からタバコを1本貰うことなどを指した造語です。
WaaS(Windows as a Service)
Windows as a ServiceはWindowsにおけるサービスの方針が転換され、現在の新しい形となり使われるようになりました。
従来Windowsでは、OSやソフトウェアをパッケージとして販売し、期間が過ぎるとサポート終了するという体制が取られていました。
現在では、Windows10のリリースにより、常に最新の状態へ更新され、Microsoft Officeも年払いで常に最新の状態で利用できるサービスとなっています。
これらのサービスをWaaSと呼んでいます。
ZaaS(残業 as a Service)
残業 as a Serviceは流行っているXaaSをモジって、サービス残業のことを言い換えたものになります。
サービスとしてのXaaS
冒頭で解説してきたXaaSはクラウドやIoT化によるサービスを指してきました。
それらのサービスを使用したビジネルモデルに使用されているXaaSですが、XaaSという言葉の普及に伴い、XaaSの使用には、本来とは違う使い方を使用する場面も多くなってきました。
例えば、自動車やコピー機、家電などのサブスクリプションなどもXaaSとして考えることができるということです。
これらの商品はこれまで、製品(プロダクト)として販売されてきましたが、近年では月払いによるリースで使用する場合も少なくはありません。
これまで製品として販売されていたモノを、月額で利用できるサービスとして展開しているものにもXaaSを使用されることがあります。
また、先ほど紹介した「TaaS(Tabaco as a Service)」や「ZaaS(残業 as a Service)」などの造語も出てきており、XaaSの定義は曖昧となってきています。
今後クラウドやI T化などに関わりのないサービスの展開によるXaaSの普及の可能性も十分ありそうですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、当サイトでも紹介してきたXaaSについての概念について解説し、実際に使われているXaaSについての紹介をしました。
大企業や国などの行政でも数多く使用されているXaaSですが、みなさんも起源や発展の経緯に詳しくなれたのではないかと思います。
これからどのようなXaaSが流行るのか、現在利用しているサービスのどれがXaaSに当たるのかも考えることができると仕事や生活が楽しくなりそうですね。
この記事を読んで、XaaSについての興味が湧いて、今後の仕事のイメージや将来のビジョンについて想像を膨らませる一助になれば幸いです。
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